プロフィール
愛知 ソニア
愛知 ソニア
1970年よりイタリアとイギリスに留学して芸術を専攻。
エハンと結婚後、日本で十五年間、生活しながら子育て、座禅、ヨガ、正食に励む。

後十二年間はカナダに移住し、夫と共に日本向けの精神世界情報誌、「トランスダイメンション・ヴィスタ」を発行してきた。海外ワークショップの企画や翻訳も手がけている。

以前から主に西洋の女神史に関心があり、「女神シリーズ」をヴィスタに記載する。未来学者バーバラ・M・ハバード女史をはじめとして、意識の進化をアシストする様々な女性たちにインタヴューを行ったことがある。

「パワーかフォースか」(三五館)「インディゴ・チルドレン」(ナチュラル・スピリット)、「水からの伝言Ⅱ」、「光の家族」など、数々の本を夫、エハン・デラヴィと共に翻訳する傍ら、講演活動や海外ワークショップを1993年ごろから行ってきた。カナダBC州ネルソン在を経て、2013年1月から日本に在住。



2分でわかる愛知ソニアのMAO
「ミラクルアカシックオラクル」




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イナンナから人類へメッセージ

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2014年05月14日

魂の旅 その4 臨死体験

別世界の旅への入口は数字だった。

私は2と3の間に入っていった。

なぜかそれは、フランスとイタリアの国境と重なり意識していた。
中に入っていくとミラーハウスのように
鏡の壁がいっぱいあった。
どの部屋に入ればいいのか迷っている自分がいた。

次なる記憶は、体がまるで筒のように空っぽになり、
上から下へ、下から上へと勢いよく抜けては入りが永遠と思えるほど長く続いた。
やがてそれは暗いトンネルであることに気づいた。
今から思えば、死後の世界において初期段階に現れる、
ほとんどの人が記憶しているあのトンネルを私もまたそこで経験していたのだろう。
死後の世界のトンネルと、
クンダリーニエネルギーの流れと同じなのではないかと、
今となって私はそう解釈している。

やがて私は、
それまでに生きて経験したすべての好きだったことの記憶が再現され、
次から次へと絶え間なく襲ってくる世界におちいった。
美味しそうないちごにミルクがかかっているのが現れたり、
次は大好きなビートルズの曲だったり、
私が好きだった、愛していたものが、その瞬間瞬間が、
次から次へと猛スピードで再現されながら襲ってくる。
その時の私の意識は、普段よりもはるかにはっきりしていた。
全部なにひとつ残すものなく自分が愛した人や動物、モノを、
シャワーのように私は浴びさせられた。
たった19才の私が、
自分のエゴの大きさに嫌気がさすほど見せられたのである。
最初のほうはその再現を楽しんでいたが、やがて
「もういい、それくらいにしてほしい・・・」と私は叫んだ。
するとそれはピタッと止まった。

次なる記憶は、トンネルの向こう側の光があるにもかかわらず、
私はトンネルの壁の中のある部屋の扉を開けた。
ギギギーと扉が開くと、部屋の中はお化け屋敷のようで、
薄暗く、グレイ一色で包まれた古めかしい部屋だった。
そこら中にクモの巣がはられていて、
人の気配が長らくなかったような古い部屋で、
気持ち悪さと恐ろしさが漂っていた。

ハッと気がつくと、
私はその部屋の中央にある楕円形のテーブルに横たわっていた。
テーブルの周りには、小柄で大きな目をした3,4人の存在たちが私を囲んでいた。
人間ではない。
今になって思えば、たしかにあれがグレイエーリアンだったように思う。
1970年代初頭で、
まだグレイどころか、
宇宙人のコンセプトさえあまりなかった時代であるにしても。

そのテーブルに私は縛られていた。
ロープも何もなかったが、身動きひとつできなかった。
彼らは私を見つめながら互いに無言で語り合っていた。
「どこから切開しようか?」
それが大きなアーモンド型の目から伝わってきた。
見渡すと、そのグレイの部屋に、
大きな40センチほどの先が尖った刃物が、
唯一リアルな世界と同じように光っていて、
その太い端を仲間のひとりが握っていた。

「やめて~」と私は大声で叫んだが、動けなかった。
それまでに味わったことのない最大の恐怖を私は覚えた。
彼らには全く感情がなかった。
それがたとえようもないほど恐ろしかった。
ただ実験動物を扱うように、
同情心はみじんもないことをすぐさま私は悟った。
やがて私は完全にあきらめの境地に入った。

その刃物は、上方からゆっくりと私の心臓を目指して降りてきた。
「もうダメ・・・」と思った瞬間、
その刃物はプチンと、
まるでちっちゃな針が刺さったぐらいのインパクトで胸に刺さった。
まったく痛くもなにもなかった。
ほっと安心したのは束の間だった。

その瞬間に私はものすごいスピードで上昇し、
その不気味な部屋を突き抜けていった。
どんどん私は上昇していき、
下方に地球が小さく見えるくらいになっても止まらなかった。
私の体が止まったところは、
宇宙の彼方で、夜空のような青のスペースが広がっていた。
周りには惑星や星が見えていた。
私はあのテーブルに寝かされていた状態のままで宙に浮いていた。

自分の胸のあたりから渦巻き線が、
いくつもさざ波のように宇宙に広がっていた。
私はひとりっきりで、あるのは広大な宇宙だけだった。
意識ははっきりしていて、孤独感に私は包まれていた。
「誰もいないの。一人っきり?!」
私の足元から宇宙に溶けるように消え始めていた。

それでも意識だけがその孤独感と共に残っている・・・
と私は感じていた。
「これが死なんだ。なんてバカなことをしたのだろう。
意識はそのまま残るとは・・・いや、むしろもっとはっきりしている」

すると、どこからか声がしてきた。
「そうです。意識はそのまま残るのです。
しかし、その孤独感はもうすぐ消えますから・・・」

たしかにその声は先ほどの気持ち悪い存在たちのものではなかった。
少なくとも私のことを思っていてくれていると感じられた。
その声が聞こえるや否や、孤独感は消えていた。
最終的には、私はただそこにあるのみという感覚だけが残った。
宇宙の一部である自分だけがはっきりとした意識と共にあった。
「ああ、これで永遠。これでいい」
静寂さとすべてがOKという気持ちだけが最終的に残った。
渦巻きと肉体はほとんど胸のあたりまでだんだんと消えていった。

すると突然、また声がした。
どこからともなく聞こえてきて、
宇宙全体に広がり渡る声だった。
「あなたが所属する村を探したのですが、見つかりませんでした。
あなたはもう一度、地球に戻ることになったのです」

私は病院で目が覚めた。

あの経験から何年もしてから気づいたことだが、
グレイエーリアンというのは、悪い奴らではなく、
むしろ人間が死に至るまでに、
最大の恐怖を浄化するプロセスを担ってくれる役目があるのではないかと。
それならば、
「コミュニオン」というグレイエーリアンについて書いた
ウィットリー・ストリーバーという作家の意見と同じということになる。


あの時の記憶がもっと鮮明な時期に
今思い出されることよりも詳しく書き残していたら、
と思うことがよくあるが、
と同時に忘れたいという気持ちがたしかにあった。
当時は、あの経験以前の自分のすべてを、
一か月ほど思い出せないくらいショックを受けていた。
立ち直るのにほんとうならセラピストが必要だったことはたしかだが、
私の場合、あの経験からしばらくたってから、
ロンドンで偶然にもある魔術師との出会いがあって私は救われた。
私への癒しを超越して、あの経験をばねにして、
とんでもない世界に導いてくれた恩師アルフレードとの出会いがあって、
あの窮地から私は救われたのである。

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Posted by 愛知 ソニア at 10:03 │ソニア物語