プロフィール
愛知 ソニア
愛知 ソニア
1970年よりイタリアとイギリスに留学して芸術を専攻。
エハンと結婚後、日本で十五年間、生活しながら子育て、座禅、ヨガ、正食に励む。

後十二年間はカナダに移住し、夫と共に日本向けの精神世界情報誌、「トランスダイメンション・ヴィスタ」を発行してきた。海外ワークショップの企画や翻訳も手がけている。

以前から主に西洋の女神史に関心があり、「女神シリーズ」をヴィスタに記載する。未来学者バーバラ・M・ハバード女史をはじめとして、意識の進化をアシストする様々な女性たちにインタヴューを行ったことがある。

「パワーかフォースか」(三五館)「インディゴ・チルドレン」(ナチュラル・スピリット)、「水からの伝言Ⅱ」、「光の家族」など、数々の本を夫、エハン・デラヴィと共に翻訳する傍ら、講演活動や海外ワークショップを1993年ごろから行ってきた。カナダBC州ネルソン在を経て、2013年1月から日本に在住。



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イナンナから人類へメッセージ

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2006年04月02日

ジェシカ・ノース物語

ジェシカ・ノース物語

カリブ系黒人の父とケルト系ユダヤ人の母といった非常にユニークな血が流れるジェシカを見るとどこの国籍の人か分かりません。エチオピア人? と、たいていの人は思ってしまうでしょう。この写真は私たちがビクトリアに住んでいたときに、家に訪ねてきてくれた彼女を撮ったものです。あんなによく一緒に時間を過ごしたのに、これ以外彼女の写真は不思議と見つかりません。

私は数ヶ月ほど前に、ふとジェシカのことを思い出し、彼女をインターネットで検索しました。すると“ALIVE”というカナダのヘルス雑誌に彼女の記事がたくさん載っていたのです。ジェシカのバスオイルのレセピーが毎月のように連載されていました。

私たちがコンタクトを絶ったのは、たしか5年ほど前でした。ちょうどわが家は日本で生活し始めたその時期に、実は彼女に大変なことが起きてしまいました。次女のヴァネッサを血液癌で突然、亡くしたというメールを私は受け、その後、彼女とは音信不通となっていました。正直言って、私はどうやって彼女に対応したらよいのかわからなかったのです。お恥ずかしいことながら、なぐさめの言葉ひとつさえ、かけてあげることもできませんでした。考えるだけで、ショック状態で固まってしまう自分だったからです。ふり返ってみると私もその年は大変でした。日本に再び移住したところで、私はかなり浦島太郎状態だったのです。それに帰国する前、カナダで17年間も一緒に暮らしてきた愛犬のグレースを亡くして、間もない時期でした。ペットをお持ちの方にはいうまでもないのですが、本当にいつまでもつらいものです。というわけで、ジェシカとはここ数年、連絡が途絶えていました。長い友人関係で、こんなこと一度は誰でもありますよね。お互いに本当につらい時は、そっと遠くから見守りあい、離れておくことも大事ではないでしょうか。大切なのは、音沙汰が無くてもきっといつかまた、以前のように会話できる日が来ることを祈りながら互いを思う気持ちを忘れずにいることでしょう。本当の友情は、そう簡単に切ることはできません。なんと、まさにそのとおりで、一ヶ月ほど前に突然、ジェシカは私に電話をくれたのです。悲しい経験の後、彼女はバンクーバー島の北にあるダンカンという小さな町に移り住み、今までどおりまたアクティブな人生を送っていると聞かされて私の心は安らぎました。電話をくれた私への彼女の思いにとても感謝しています。

さて、カナダ東部で育ったジェシカ・ノースは、モントリオール大学にてジャーナリズムを専攻し、その後、カリフォルニア大学でメタフィジックス(形而上哲学)の博士号を修得しました。ジェシカは多くの才能を早くから発揮し、五人の子供たちの母親になった後も先生として教えたり、また執筆家、講演家、パーフォーマー(ケルト歌手・ベリーダンサー)として、幅広く活躍してきた女性です。彼女が書いたケルトの占い「ルーン」の本、“Runemal”や、“The witch’s book of days”というタイトルの魔女日記は、古代の知恵を学術的にまとめてある専門書として知られています。彼女は他にもタロットや占星術、ハーブ、アロマなどを教えています。

ジェシカ・ノース物語

このようにジェシカは、非常に豊かな知識を持つクリエーティブな女性であり、また素晴らしい母親でもあります。彼女は実は最初からシングルマザーなのです。五人の子供たちをひとりでジェシカは育てたのです。私がびっくりしたのは、なんと五人の子供たちの父親はみんな違うと聞かされたことでした。しかもどの父親からも金銭的な支援も受けていないし、政府からの援助も彼女は受けてない、というのです。受けない理由は、法律的に子供たちを手放したくなかったからだそうです。もっとすごいことは、一人一人の子供たちは、みんないわゆるインディゴなのか、賢すぎるのかはわかりませんが、普通の教育システムに合わないため、全員、家でホームスクーリングしたことです。ジェシカは長年、お父さんとして稼ぎ、お母さんとして世話をし、先生として毎日、自分の子供も教えました。私には到底、考えられないすごい人です。ジェシカのことを思い出すと、彼女はストレスやキレそうなところを一度も見せたことはなく、いつも穏やかに丁寧に子供たちに受け答えする姿が目に浮かびます。子供たちはみんな素晴らしく育ち、優秀な子たちばかりで、二人も大学院を卒業しています。ホームスクーリングでそこまで子供を教育できるなんて、本当に彼女は立派だと思います。

ジェシカと私が最初に出会ったときも、人生の変わり目を互いに経験していた時でした。ちょうど17年前、私たち家族がカナダに移住してまもない頃、アンテロ・アリという有名なアメリカ人の占星術師の講演を聴きにいったときに、私は彼女と知り合いになりました。生後まもない赤ちゃんをジェシカはバスケットに入れて、真っ白な素敵なドレスを着ていたのを思い出します。その中に入っていたのは五番目の娘、ジャスミンでした。この子は中でも特別に個性的で、輝く黒い大きな瞳、どうしてもインドの女神の生まれ変わりじゃないかと思わせる雰囲気の子でした。しかしジャスミンは困った事に、他の姉妹たちよりももっと早く、幼稚園の二学期で登校拒否が始まりました。「私、ミュージカルが大好き。歌うからきいて」というなり、身振り、手振りを沿えてすごく響く声で歌いながらショーが始まります。服装もいつも衣装でした彼女は。先日の電話では、やはりジャスミンは、今でもその道をどんどん突っ走っているようです。

しかし、毎日すべきことをこなしながら忙しくしているジェシカの疲れきった様子は、時にはそれこそ年老いた魔女のようにも私には映ったのです。そんな可愛そうなくらい忙しい生活をしていたのですが、七年ほど前のある日、私の家に彼女からカードが一枚届きました。封を開けたところ、中には招待状が入っていたのです。結婚式の招待状でした。私は自分の目を疑って何度も目を通したのですが、確かに「ジェシカ・ノースの結婚式」と書いてあったのです。その式場も変でした。ビクトリアの町の中心にあるビーコンヒル公園内にある池の前の道と町から続く通りが交差するところが式場だと書かれていたのです。当日、その場所に出向くと驚いたことに、30人ほどの女性たち全員が、中世の魔女のような服装で出席しているではありませんか。中には男性も数人いました。普通の格好をしていたのは、男性たちと私だけでした。いったいジェシカはこの中の誰と結婚するのだろうか? どの男性? ひょっとしたらあのホウキを持っている魔女かも? こんなことを私が考えていたら、このわけのわからない結婚式はいよいよ始まりました。「さあ、みなさん、この十字路を中心に輪になってください。」とジェシカ。十字路はエネルギーが集中する場所なので、たしか中世の魔女たちは十字路で集会をしたと、私は本で読んだことがあったのを思い出しました。輪になった私たちは少しの間、手をつなぎながら目を閉じて静かにしていると、ジェシカが語り始めました。手にはすごい杖を持ち、見るからに魔法使いのようでした。みんなの前で彼女は、「私は今日、自分自身と結婚します。いつか、誰かと結婚しようなんて夢は捨てます! この輪にいるふたりの男性は私の子供たちの父親ですが、まったく頼りになりません。男なんて、もうコリゴリです。これからも力強く生きていきますので、そんな私をお友だちのみなさん、どうかこれからもサポートし続けてください。ありがとうございます。」と、このような驚くべき宣言をしたのです。その時、私たちの横にあった木にカラスが止まりました。ちょうどその瞬間に、どこからともなく黒いネコが現れて、同じ木を駆け上り、カラスはそのネコにカーカーと鳴き叫びながら攻撃し、ネコはギャーギャーと鳴き声を立てるので、その後のジェシカの言葉が聞き取れないほど、うるさくなりました。一時は中断状態となり、みんながその不思議な光景に見入りました。これって、一体、何? 私は少し気味悪く感じたのですが、やっとピンときました。ああ、なるほど、逆魔法か! やっぱりその通りでした。その日から一年もしないうちにジェシカは、晴れて本当の結婚式を挙げたのです。相手の男性は自分の生徒で、彼女の長男と同じ年のハンサムな若者でした。二人は愛し合いながら今も一緒に暮らしています。


Posted by 愛知 ソニア at 21:18│Comments(20)
この記事へのコメント
すごい人ですね。
小さい時から、薬草を煎じるような魔女にも憧れてましたが、こんなパワフルな女性にも憧れます。
Posted by at 2006年04月11日 01:22
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